自律神経と更年期障害の関係とその対策

更年期障害は、女性が中年期に入る際に経験する身体的・精神的な変化を指します。

この期間には卵巣の機能低下によるホルモンの変動が起こります。

更年期障害にはホットフラッシュ(ほてり)、不眠、情緒不安定などの症状も含まれます。

自律神経は身体の自主的な機能を調節する神経系の一部です。

交感神経と副交感神経の2つからなり、それぞれが対照的な働きを担当しています。

交感神経は「戦闘か逃走か」といったストレス状態に対応し、副交感神経はリラックス状態を促します。

更年期障害では、ホルモンの変動が自律神経のバランスにも影響を与える可能性があります。

特にエストロゲンという女性ホルモンの減少により、交感神経の活動が増加し副交感神経の働きが減少することがあります。

このバランスの変化が、更年期障害に関連する症状を引き起こす要因とされています。

具体的には、交感神経の過剰な働きによって血管の収縮が起こりホットフラッシュを引き起こすことがあります。

また、副交感神経の低下によって不眠や情緒不安定などの症状が現れることもあります。

更年期障害の症状は個人差があり、全ての女性が同じように経験するわけではありません。

ただし、自律神経のバランスの変化が一部の症状に影響をあたえている可能性があることは確かです。

更年期障害の症状が重い場合、まずはお医者さんに相談してみてくださいね。

更年期障害を楽にする食事法

更年期障害の症状を緩和するためには、バランスの取れた健康的な食事が重要です。

更年期障害を楽にするための食事のポイントをいくつかご紹介します。

  • カルシウムとビタミンDを摂取する

更年期には骨密度の低下が起こりやすくなります。

カルシウムを多く含む食品(乳製品、豆腐、緑黄色野菜など)とビタミンD(魚、卵黄、キノコなど)をバランスよく摂取することで、骨の健康をサポートしましょう。

  • エストロゲンを摂る

エストロゲンは植物由来の成分で、更年期のホルモンバランスを整える助けになります。

大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)、ごま、大麦、ナッツなどがエストロゲンを含んでいます。

  • 食物繊維を摂る

食物繊維は腸の働きを促進し、便秘を緩和するのに役立ちます。野菜、果物、全粒穀物、豆類などの食品を積極的に摂取しましょう。

  • 抗酸化物質を摂る

抗酸化物質は体内の酸化ストレスを軽減し、細胞の老化を防ぐ働きがあります。ベリー類(ブルーベリー、ラズベリーなど)、緑茶、ナッツ類、色鮮やかな野菜(トマト、スイートポテトなど)などが豊富です。

  • 水分をしっかり摂る

更年期にはホットフラッシュによる多汗症が起こりやすくなります。適切な水分補給を心がけ、脱水症状を予防しましょう。

また、更年期の症状を軽減するためにはカフェインやアルコールの摂取を控えることもおすすめです。

これらの刺激物は交感神経を昂らせ、更年期症状を悪化させる可能性があります。

ただ飲まないとストレスになる場合もあります。

ストレスも更年期障害にはよくありません。

ストレスを感じたらほどほどに飲まれることをおすすめします。

ノンカフェインに切り替えるのも良いですね。

更年期障害を楽にする運動

更年期障害の症状を緩和するためには定期的な運動が重要です。

更年期障害を楽にするための運動のポイントをいくつかご紹介します。

  • 有酸素運動を取り入れる

有酸素運動は心肺機能を向上させ、体全体の健康を促進します。

ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、自分に合った有酸素運動を選びましょう。

無理のない範囲で行いましょう。

  • ストレッチやヨガを行う

柔軟性や筋力を改善するために、ストレッチやヨガの練習を取り入れることもおすすめです。

これらの運動は体の緊張を緩和し、筋肉や関節の柔軟性を向上させます。

  • 強度トレーニングを行う

筋力トレーニングは骨密度を向上させ骨粗鬆症のリスクを減少させる助けになります。

軽いウェイトを使ったトレーニングを取り入れると良いでしょう。

  • 毎日の身体活動を増やす

デスクワークや長時間の座り仕事をしている場合は、定期的な休憩や立ち上がり運動を行うことが重要です。

階段を使った移動や通勤時の歩行など日常の身体活動を積極的に取り入れることで、運動量を増やすことができます。

運動を始めるのに不安がある方はかかりつけの医師や専門家に相談してくださいね。

自分に合った適切な運動で無理のない範囲で継続することが大切です。

身体の冷えが原因の場合もある

更年期障害は女性の卵巣機能が低下し、ホルモンの変動が起こる時期です。

この時期には、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少します。

エストロゲンは体温調節や血管の調節に重要な役割を果たしています。

身体が冷えると血管が収縮し、血流が悪くなる傾向があります。

これにより体温の調節がうまくいかず更年期障害の症状が悪化する可能性があります。

具体的には以下のような症状が現れることがあります。

  • ホットフラッシュ

血管の急激な収縮と拡張によって、突然の発汗や顔や首のほてりを感じることがあります。

身体が冷えているとこの血管の調節が不安定になり、ホットフラッシュが頻繁に起こることがあります。

  • 冷え性

血流の悪化によって手足や体の末端が冷たくなります。

更年期障害の症状の一つである冷え性が悪化することで、不快感や体のだるさを感じることがあります。

  • 睡眠障害

身体が冷えると眠りにくくなることがあります。

睡眠は心身の修復を行う時間。

それが出来ないので更年期障害がさらに重くなる可能性があります。

身体を温めることで更年期障害の症状を緩和することができます。

温かい飲み物や温かい食事を摂る、適度な運動やストレッチを行う、暖房を使うなど、日常生活で身体を温める工夫をすることが大切です。

小坂先生

更年期障害の原因はさまざま。まずは自分が出来るところから始めていきましょう。

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小坂 晋一
新宿区四谷の自律神経専門気功整体上氣元の院長。 10年前、当時としてはめずらしい自律神経専門の気功整体を設立。 パニック障害やうつ病、不眠症など自律神経の不調で悩まれている数多くのお客さまに喜ばれている。